共通費積算基準を改定/2010年度国交省営繕部

 国土交通省官房官庁営繕部は、各府省庁が発注する建築工事の予定価格のうち、共通費の算定方法を定めている「公共建築工事共通費積算基準」を2010年度に改定する。改定するのは共通仮設費と現場管理費の算定方法で、10年前の実態調査に基づいて設定された現行の算定方法が実態と乖離(かいり)していることから、改めて調査・分析を実施した上で、最新の状況を反映させる。

 基準改定に当たっては、小規模の改修工事で入札の不落・不調が多く発生していることから、実態調査で改修工事の工期と現場管理費の関係を重点的に分析し、その結果を反映する考えだ。営繕部は、調査・分析結果を踏まえ、10年度末に基準を改定し、11年度発注工事から新たな基準を適用する。

 実態調査の内容や分析方法については、学識経験者などで構成する委員会(委員長・遠藤和義工学院大教授)を設置して検討を進めている。実態調査は国や都道府県、政令市などが09年4月−10年6月までに発注する建築、電気設備、機械設備、昇降機設備の新営、改修工事約6000件を対象に実施する。

 現行の共通仮設費、現場管理費の算定方法は1997、98年に実施した実態調査に基づいて設定している。調査から10年が経過しており、工事管理や現場運営の実態が変化していることから、最新の状況を反映することにした。

 現行の共通費は対象工事費に対する比率で算定することを基本にしていることから、大部分の共通費は工事規模だけが決定要因になっている。ただ、共通仮設費、現場管理費は工事規模だけでなく、工事内容や施工条件、工期に影響を受ける。

 特に改修工事では工事ごとに改修内容や施行状況が異なり、工事費と工期の関係性も低くなる傾向にある。このため、基準改定に当たって実施する実態調査では、改修工事の工期と現場管理費の関係を重点的に分析することにしている。